高脂血症用剤は薄毛の原因になる可能性がある!
成人病の代表格「動脈硬化」を防ぐ薬が薄毛の原因かも?
老化に伴い気になり出すのが「成人病」ですね。日頃の不摂生がわかっているだけに、他人事ではないといつも予防策を考えるのですが、薄毛のように目に見えるものではないので、対策がどうも後回しになってしまいます。
成人病の代表格でもある「動脈硬化」は30代半ばから見られる病気です。そして、この動脈硬化を引き起こすのが「高脂血症(脂質異常症)」です。
高脂血症を防ぐことができれば、動脈硬化の原因を一つ防ぐことができるのですが、この高脂血症を防ぐ薬が薄毛の原因になるかもしれません。
高脂血症は命に関わる病気
僕たちの血液には、様々な脂質が含まれています。
- コレステロール
- 中性脂肪(トリグリセライド)
- リン脂質
- 遊離脂肪酸など
脂質というと言葉一つで体に悪いイメージがありますが、細胞膜、ホルモンなどの材料として、さらにエネルギーを蓄える役割などとても大切な要素です。
しかし、これらの脂質が通常よりも異常に増えてしまった状態が「高脂血症」です。
脂質は主に「食事による摂取」「肝臓、腸による生成」の2通りあり、体を維持するために血液に乗って身体中に運ばれます。
脂質は血液に溶け込むことがなく「リポたんぱく」という粒子となります。このリポたんぱくの1つであるLDLに含まれるコレルテロールが過剰になると、血液の壁に吸収されて「動脈硬化」を引き起こします。
高脂血症の原因は?
今まで、コレステロールを多く含む食べ物を食べることが原因の1つとされてきましたが、食べ物によるコレステロールの摂取は2割程度ですので、多少多くても体内で生成するコレステロールの量を調整して平均化するので大きな原因にはなりません。
高脂血症の原因は主に、
- 遺伝
- 病気
- 肥満
- コレステロールを多く含む食事を続けるなど
が挙げられます。
高脂血症改善の「高脂血症用剤」は薄毛の原因?
高脂血症の改善には主に「食事療法」「運動療法」「薬物療法」があります。食事と運動に関しては、日々のことですので当然必要になりますが、合わせて薬を用いることがほとんどです。
しかし、この高脂血症を改善するための薬、「高脂血症用剤」が薄毛の原因になることがあります。
ここでは高脂血症用剤を以下のカテゴリーに分け、薄毛の原因となる可能性がある薬をご紹介します。
- HMG-CoA還元酵素阻害剤
- フィブラート製剤
HMG-CoA還元酵素阻害剤
コレステロールの8割が体内で生成されますが、そのコレステロールが作られる時に必要になる酵素「HMG-CoA還元酵素」を抑制するのが「HMG-CoA還元酵素阻害剤」です。
血中のコレステロールレベルを低下させるとされていますが、どの程度低下するかは明確ではありません。
- アトルバスタチン
- フルバスタチン
- プラバスタチンなど
フィブラート製剤
肝臓での中性脂肪(トリグセリド)の合成を抑制し、悪玉コレステロール(LPL)の分解を促進します。さらに、 LPLを血管から回収して肝臓まで運ぶ善玉コレステロール(HDL)を増加させる働きがあります。
- ベザフィブラート
- クリノフィブラート
- フェノフィブラート
動脈硬化と薄毛は天秤にかけるまでもない
どれだけ薄毛に悩んでいても、誰も心筋梗塞や脳梗塞などと引き換えにはできませんよね。
「動脈硬化」を防げるのなら、血流も関係するので薄毛にはよい薬かと考えていたのですが、まさか薄毛の原因になるかもしれないなんて。
しかし、命の方が言うまでもなく大事なので、薄毛に悩んでいるからといって薬を飲むことをやめてはいけませんよ。
薄毛の原因を知って、あなたにもできる他の薄毛対策方法を考えましょう!